こんにちは。
なんとなく調子が悪いのに、病院に行っても異常が見つからない・・・、こんなことありませんか?
こうしたまだ病名がつかない不調のことを、東洋医学では「未病」と呼びます。
「未病」とは体質のゆがみが生み出すもので、病院の検査の数値にはまだ表れてませんが、
病原体に襲われかけているからだが、その病原体と闘うために全身のエネルギーを集中させるために起こる、
“エネルギーバランスの偏り”です。
体がほてる、のどが渇く、食欲がない・・・といった“体の声”はこのバランスが崩れているサインです。
東洋医学がこの”未病“に着目し、”体の声“を重視しているのには、
“自然の中に人がいて人の中にも自然がある”という東洋医学独自の理論が関わっています。
その理論のなかで、最も基本的な原理となっているのが、太陽と月が生み出す“光(陽)”と“影(陰)”の法則です。
太陽が昇っている時は明るく暖かく、動植物の活動も活発。
太陽が沈み月が現れると、暗く冷え込み、動植物の活動も静かになる。
宇宙から与えられたこのリズムが、自然界のあらゆる営みを支配していて、
体の治療にも“光(陽)”と“影(陰)”に象徴される原理が役立つことを見出されました。
これがいわゆる「陰陽論」と呼ばれる原理です。
「陰陽論」では、陽(光)は活動的なもの、陰(影)は鎮静的なものとされています。
自然界でみると、太陽が昇れば動植物は活動し、やがて太陽が沈んで月が昇ると、昼間の活動で疲れた体を休ませるために、生活のスイッチが自然と切り替わります。
これは陰(影)と陽(光)は対をなす関係でありながらも、お互いを育て合う存在であることを示しています。
でも、休息をとらずに活動ばかり続ければ、体は疲弊してしまいます。
自然界においても、太陽がずっと昇り続ければ、全生命が命を失ってしまします。
陰が少なく陽ばかり強くなってしまうとやがては陽も育たなくなる、というふうに考えます。
これを陰陽論では、「陽極まれば陰となる」という言葉で表現しています。
陰と陽はお互いに影響を与え合ってますが、それぞれのパワーは一定でななく、常に変化し続けているもの。
だから、バランスを取るというのが一番重要です。
次回は、このバランスを食事でどうとっていくかをご紹介しますね。
“体の声”に耳を傾け、“未病”セルケアを目指しましょう!